世界最古の自動車とは?【キュニョーの砲車解説】

投稿日:2023年5月25日 | 最終更新日:2024年3月13日 | Yuki Kobayashi

こんにちは、井口事務所カーライフ+編集担当の小林です。

本記事では、

・世界最古の自動車の特徴

をお伝えできればと思います!

自動車の始まりは、現在のようにガソリンエンジンではありません。

蒸気の力で走る「蒸気自動車」が起源であると言われています。

今回はこの蒸気システムによって作られた最古の自動車、キュニョーの砲車について解説します。

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キュニョーの砲車とは

キュニョーの砲車は1769年にフランスで作られました。

フランスのニコラ=ジョセフ=キュニョーというフランスの軍事技術者が研究・開発しました。

自動車が普及するまでは馬が移動手段のメインでしたが、蒸気を利用して荷車を動かす計画が立ち上がったのです。

キュニョーの砲車の外見

キュニョーの砲車には運転者用の座席と簡単な荷台に3輪(前輪1つ後輪2つ)のタイヤが付いています。

前輪の前には、動力装置であるボイラーとシリンダーを設置しています。

また、駆動輪も前輪であった為、フロントエンジン・フロントドライブ方式とも言えます。

これは現代の自動車で周流といえる駆動方式と同一とも言えます。

ブレーキ、ハンドル、アクセルといった制御機能も搭載されており、現代の自動車の土台になりました。

そして、車体の前部に大きな蒸気機関が積まれている事から、その重さを前輪1輪だけで支える構造になっています。

この理由から、ハンドル操作には相当な力が必要であったため、実験の際、壁に激突する事となりました。

これが世界初の交通事故であると言えます。

蒸気エンジン

蒸気に記載したとおり、前輪の前に火室と一体になったボイラーが設置されています。

このボイラーで燃料の燃焼、蒸気の発生を行ってシリンダーとピストンによって駆動しています。

蒸気を出すためには水が必要になりますが、給水は停車して行わなければいけず、待機時間がありました。

このため、時速9km程度のスペックではありましたが15分程待機するため実際は時速4km程度と言われています。

作られた目的

名前に「砲車」とあるとおり、大砲を運ぶ運送用の車両として開発されました。

当時のフランスはプロイセン・イギリスとの戦争に敗北し、最新技術を利用した戦いを行おうとしていました。

4人まで乗る事が可能ではありましたが、主目的は重量物の運搬だった為、後方は全て荷台となっていました。

1号車と2号車

キュニョーの砲車は、1号車と2号車の2つが開発されています。

1号車は試作機であり、本来の半分のサイズで作られています。

とはいえ予定の半分のサイズと言っても現代の一般的車両よりも大きく運転可能でした。

2号機は当初想定しているサイズで完成しましたが、試運転の際に事故を起こして故障してしまいました。

修理して再度試運転を行おうとしましたが、宮廷内の抗争によってプロジェクト推進派が失脚した為、凍結となりました。

その後はナポレオンの時代に博物館に移送され、保管・展示となりました。

現在でも2号機は世界最古の自動車として、見学する事が可能です。

まとめ

・世界最古の自動車は1769年にフランスで作られたキュニョーの砲車

・当時はガソリンではなく蒸気自動車である

・世界初の交通事故もこの時発生している

・2号車に関しては今でも見学が可能である

小林(WEB担当)
小林(WEB担当)
一度は見てみたい自動車の1つですね。

 

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