自動車(完成車)メーカーの開発エンジニアに聞いた仕事内容や気になるあれこれ

自動車メーカー開発エンジニア職インタビュー
投稿日:2023年2月15日 | 最終更新日:2023年8月7日 | Yuki Kobayashi

こんにちは、井口事務所カーライフ+編集長の太田です。

今回、インタビュー企画としてお話をお聞きしたのは、自動車メーカー(完成車)で開発エンジニア職に就く「NARA」さん。

 

※趣味の写真(筋トレ/電子工作/農業)

 

これまで車に関係する職業の方にインタビューをさせてもらっているのですが、いよいよ”車そのもの”の開発に携わる方にコンタクトが取れました。

今回は、前職で付き合いのあったWEB広告代理店の知人を通じてご紹介を頂きました。

また、インタビューに際しては、業務に関する写真などのご提供やどこのメーカーであるかを公開しないことを条件に様々なことを語って頂きました。

 

日本が世界に誇る主要産業である自動車の開発現場に関するお話(その仕事に就いた理由や実際の仕事内容、業務の大変なところ・やりがい/気になる質問への回答)を主テーマとしてお届けします。

 

車業界に携わる方に限らず、すべての職業人にとっても有益な内容となっておりますので、是非とも最後までご覧ください。

 

今回、取材を受けて頂いたNARAさんについて

自己紹介・現在の仕事内容

初めまして、NARAと申します。

私は完成車メーカーの開発・エンジニアとして、「車両の設計や開発」に携わっています。

具体的には、「部品の選定や評価、試作品の作成、試験の実施」などを行い、車両の品質向上に貢献しています。

また、お客様のニーズに合わせた車両の開発にも力を注いでおり、チームで協力しながらプロジェクトを進めています。

 

自動車(完成車)メーカーの開発エンジニア職を選んだ理由

車業界

まず車業界を選んだ理由は、車が私たちの生活に欠かせない存在であることや、自動車が持つ多様な技術や機能に興味を持ったためです。

 

開発エンジニア職

その中でも完成車メーカーの開発エンジニア職を選んだ理由は、車業界には常に進化し続ける多様な技術や機能があり、新しい技術や発想が求められることに興味を持ち、成長できると感じたためです。

入社後は、先輩エンジニアから多くの技術や知識を学び、新しい技術を取り入れたり、開発プロジェクトを担当することで成長を実感できました。

また、チャレンジングなプロジェクトに携わることでやりがいを感じ、自分自身が想像以上の成果を出せることがわかったため、完成車メーカーの開発エンジニア職に就職しました。

 

自動車メーカーの開発エンジニア職の仕事内容

自動車メーカーの開発エンジニア職の仕事内容は、「自動車の開発に関する一連のプロセス」に携わります。

  1. 市場ニーズの調査を行い、顧客が求める機能や性能を把握
  2. 設計に移り、車両の設計図面や3Dモデルの作成
  3. 部品や素材の選定、性能評価なども行い、車両の構造や性能を決定
  4. 試作車の作成と試験、耐久テストなどを行い、完成車へと仕上げる

主にこのような流れで業務が進みます。

 

また、顧客に提供する前に、「安全性や燃費、排ガスなどの評価」も行います。

このように、エンジニア職は製品の開発全体に関わっており、技術や知識を持っており、社内外のスタッフと協力して仕事を進めることが求められます。

そのため、コミュニケーション能力も重要で、プロジェクト管理スキルも必要となります。

完成車メーカーで働くエンジニア職は、常に進化し続ける車両の技術に触れることができ、チャレンジングでやりがいのある仕事です。

 

自動車(完成車)メーカーの開発エンジニア職の仕事の大変なところ/やりがい

大変なところ①|プロジェクト期間中の緊張感と責任感

自動車メーカーの開発エンジニア職は、製品の開発において大きな責任を負うことになります。

プロジェクト期間中は常に緊張感を持ち、目標に向かって高いパフォーマンスを維持する必要があります。

 

大変なところ②|複雑なプロジェクトと技術の理解

車両の開発には、多種多様な技術や専門知識が必要とされます。

複雑なシステムや設計に関する理解が必要とされ、自己学習や専門家との協力が必要となります。

 

大変なところ③|常に進化し続ける技術と市場の変化に対応すること

自動車業界は常に変化しており、新しい技術や規制が次々と出てきます。

それに伴い、自動車メーカーの開発エンジニア職は常に最新技術にアップデートし続ける必要があり、市場や顧客ニーズに応じた車両の開発が求められます。

 


 

やりがい①|新しい技術や製品の開発に関わること

自動車業界における新しい技術や製品の開発に関わることができます。

そのため、世界的に注目されるような、社会に貢献する製品を開発することができる点がやりがいの一つです。

 

やりがい②|チームワークやコミュニケーションスキルの向上

多様な分野の専門家と協力してプロジェクトを進める必要があります。

そのため、コミュニケーション能力やチームワーク能力を磨くことができ、それが自己成長に繋がる点がやりがいの一つです。

 

やりがい③|自己の技術力や知識の向上

多種多様な技術や専門知識が必要とされます。

そのため、自己学習や専門家との協力を通して、自己の技術力や知識の向上に繋がる点がやりがいの一つです。

 

【Q&A】NARAさんに聞いた自動車(完成車)メーカーの開発エンジニア職のあれこれ

質問①|自動車メーカーの開発職になるには理系じゃないとダメですか?また、学歴や学閥などあれば教えてください

自動車メーカーの開発職になるには理系の学科出身者が好まれますが、文系出身者でもチャレンジすることは可能です。

学歴や学閥についても、大学や学科によっては自動車業界との繋がりがあるということもありますが、それが全てではありません。

大切なのは自己成長や挑戦する意欲、熱意です。

また、自動車業界には新卒採用だけでなく、中途採用や社会人採用もありますので、学歴や学閥にこだわらずにチャレンジすることをお勧めします。

 


 

質問②|自動車メーカーの開発職は根っからの車好きが多くいそうなイメージですが、実際はどうでしょうか?

自動車メーカーの開発職には、根っからの車好きである人が多いという傾向がありますが、必ずしも全員がそうとは限りません

自動車業界は多様な分野の専門家が集まるため、車に関する知識や技術に限らず、電気・電子工学や材料工学、デザインやマーケティングなど、幅広い分野の専門家が必要とされています。

そのため、自動車メーカーの開発職には、車好きであることよりも、自分が担当する分野に熱意を持ち、専門的な技術や知識を持っていることが重要とされます。

 


 

質問③|待遇面・職場環境は満足いく水準でしょうか?

待遇面・職場環境は一般的には高い水準であると言えます。

福利厚生や労働条件、キャリアアップの機会においても充実しており、社員の働きやすい環境を整備しています。

ただし、開発職は技術的なハードルが高いことから、ストレスやプレッシャーを感じることもあります。

 


 

質問④|競合他社に憧れはありますか?

私は今の環境に満足しているため、競合他社に憧れを持つことはありません。

ただし、競合他社の技術やアイデアには興味があります。また、競合他社が開発した新しい機能やサービスが、私たちの開発に影響を与えることもあります。

そのため、競合他社の動向については常に注目しています。

 


 

質問⑤|業務を進めていく上ではどのような能力が必要でしょうか?また、伸ばしていくべきものがあれば教えてください

求められる能力

技術力 自動車の設計や開発に関する技術的な知識
問題解決力 自動車の開発には様々な問題が発生します。それを解決するための分析力や判断力
コミュニケーション能力 開発チーム内や関係部署とのコミュニケーションが必要
プロジェクトマネジメント能力 プロジェクトの進行管理やスケジュール管理
英語力 グローバルな環境下での仕事が多いため、英語力は必須

伸ばしていくべき能力

自己啓発能力やリーダーシップ、チームマネジメント能力などが挙げられます。

また、新しい技術やトレンドに対して敏感であることも重要です。

 


 

質問⑥|テスラ社は脅威と感じていますか?

まず、テスラは「高性能なEV(電気自動車)を開発」しており、モーターやバッテリー技術など、自社で開発した技術が随所に用いられている点がすごいと感じます。

また、電気自動車の開発だけではなく、太陽光発電システムの開発にも力を入れており、自動車と併せて家庭用のソーラーパネルや蓄電池を提供することで、クリーンエネルギー社会の実現にも貢献していると言えます。

さらに自社の充電ステーションネットワークの構築に力を入れており、EVの普及に貢献したり、充電ステーションの無料提供や、充電スピードの向上など、顧客満足度の向上にも取り組むことによって、インフラの整備に注力している点もすごいです。

 


 

質問⑦|車業界は常に新たな技術や法規制などへの対応に追われるイメージがありますが、実際に現場でも常に新しいことに取り組む感じでしょうか?

はい、実際に車業界は常に新しい技術や法規制への対応に追われています。

「自動運転技術や燃費規制、二酸化炭素排出規制、クラッシュテスト規制」など、新しい技術や法規制が次々と出てきます。

これらに対応するために、常に新しい技術を開発したり、法規制に沿った製品を開発する必要があります。

また、研究開発から製品化までのプロセスも長く、常に新しいことに取り組む必要があります。

 

最後に

製品に関する問題が発生した場合には、その問題を解決するために残業や休日出勤が必要になることもあり、体力的にきついなと感じるときもあります。

ただし、自動車開発に携わることで、世界に誇る製品を生み出すことができるやりがいがあります。

また、技術の進歩や新しい製品の開発に関わることができるので、常に新しいことに取り組むことができるという点も魅力的です。

 

末筆ではありますが、私の経験がどなかたの役に立つことができれば幸いです。

このような機会を頂き、誠にありがとうございました。

 

太田(WEB担当)
太田(WEB担当)
NARAさん、貴重なお話をありがとうございました!

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