車のイラストを手掛ける独立デザイナーに聞いたイラスト制作のあれこれ

グラフィックデザイナー,車のイラスト
投稿日:2023年2月14日 | 最終更新日:2023年8月7日 | Yuki Kobayashi

こんにちは、井口事務所カーライフ+編集長の太田です。

今回、インタビュー企画としてお話をお聞きしたのは、グラフィックデザイナーの「medel design」さん。

 

※過去に制作されたイラスト

 

これまで、中古車販売店の経営者やアジャスター、整備工場の事務職、元警察官など車と直接的な関りがある方ばかりでしたが、今回は少し系統が異なり「車のイラストを描くグラフィックデザイナー」にお話を聞くことが出来ました。

 

WEB制作においては、デザイナーさんなしで仕事を進めるのはかなり至難の業ではありますが、それ以外の職種においては接点が少ないことからあまり馴染みが無い方も多くいらっしゃるかもしれません。

 

今回は、デザイナーの中でも車のイラストを手掛ける方ということで対象を狭めて探したところ、過去に取引をさせてもらった(車とは関係ないイラスト制作)ことのあるmedel designさんにご協力を頂けることとなりました。

本記事では、「グラフィックデザイナーの仕事内容や独立して仕事を行う難しさ/良さ、頻出質問への回答」などを主テーマとしてお届け致します。

特に車のイラストに関する内容に重きを置きました。是非とも最後までご覧になってください。

 

今回、取材を受けて頂いたmedel designさんについて

デザイナーとなった理由と独立理由

子供の頃から絵を描くことが好きで、そのうち写真を撮ることにはまり、その後はいろんなものをデザインすることも好きになりました。

その全てが出来るのがデザイナーだと思って、その道に進みました。

 

とは言え、デザイン業界はブラックと言われています。

定時で帰ることは皆無で帰れないことも多かったので人によるかもしれませんが、まぁホワイトではないかな…という感じ。

 

嫌だ疲れたと言いつつも、やっぱり会社勤めじゃないと経験できないことがたくさんあるし、もっともっと勉強して知識や経験を積んで実力をつけたかったので毎日頑張ってました。

でも体がもう無理だったらしく、また、ちょうど色んな方からお声掛けいただいたことも重なり、これもいいタイミングなのかもと独立しました。

 

車のイラストを描くようになった理由、いきさつ

車のイラストというと、細かく書き込まれていたり写実的だったりと無骨な感じ、男性的でかっこいいイラストがたくさんありました。

ただ、私が好きな車は可愛い車、レトロな車だったのでかっこよさよりも可愛さ、いい意味でチープな感じのイラストにしたいなと思って描き始めたのがきっかけです。

 

最初は単純に車が好きだったので、自分が好きな車を選んで描いてSNSでアップしていました。

そのうちイラストの依頼が一件、二件と来るようになり…今に至ります。

 

企業様よりは個人の方からの依頼がほとんどで、「パートナーの方の誕生日プレゼント」としてご利用頂いたり、「車を乗り換えるので思い出に」とご依頼頂くことが多いです。

 

デザイナーとして独立して仕事をする上での良さ・難しさ

良いと思う点

自分の好きなこと、これやりたい!をすぐ仕事に直結できるところが良い点だと思います。

車のイラストは最初から仕事にするぞ!と思っていた訳ではないのですが、結果的にそうなってるので。

 

会社だと仕事の好き嫌いなんて言ってられないですからね。あと、他の人に振り回されないところは本当に良い点だと思います。

会社内で誰かが怒ってるとか、機嫌悪いとかを気にしなくていいんです。

 

何もしてないのに怒られてる気分になったり萎縮する必要もない。最高です!

 

上司が残ってるから帰れないとかもないし、無茶なスケジュールの仕事を徹夜で仕上げる必要もありません。

あとはBtoCも対応しているからこそ喜んでもらえることがダイレクトにデザイナーにも伝わることも良い点だと思います。

 

難しいと思う点

会社勤めの頃は一ヶ月に一回、打ち合わせに行った時の電車賃などを紙に書いて経理の人に渡していました。

それで終わり。

あとは経理の人がなんとかしてくれます。

 

でも、今はそこから先も全部自分でやらなければなりません。

営業も事務も経理もデザイナーも全部自分でやらなきゃいけないので、人のありがたみが分かると同時にとても面倒くさいです。

 

あと、とても孤独です。

 

1人で仕事をするのが寂しいという訳ではないのですが、客観的な意見が欲しいなと思っても誰もいません。

会社勤めのときはすぐ隣に同僚もいましたし、ランチの時に他の人の意見を聞くことだって出来ました。

 

でも今は1人なので自分のセンスを信じる気持ちを持ちつつ、それを過信しすぎないよう疑う気持ちも忘れずに仕事をしています。

 

車のイラストを描く難しさややりがい

お客さんから頂く依頼内容について

・彼氏の誕生日に愛車のイラストをポスターにしてプレゼントしたい

・車を乗り換えるため思い出にイラストにして欲しい

・歴代の愛車達を並べて描いて欲しい

など、「車愛」に溢れたご依頼ばかりです。メッセージからもとても車を大事にされてるんだなと伝わってきます。

男女比や年齢層はさまざまで10代から60代、自分用、プレゼント用など様々です。

イラストを描いてデータとして納品することもあればポスターにしたり、マグカップやTシャツ、ステッカーなどのグッズにしたりしてお届けすることもあります。

 

難しいと感じる点

ゆるくレトロなテイストで描いているので、あまり描き込みすぎると可愛くなくなってしまいます

なので、どこまでイラストにするか、どこまで書き込むかという点を常に意識して描いています。

集中しすぎると細かい部分まで描き込んでしまったりするので、一旦時間をおいて次の日にもう一度イラストを見た時にちゃんと自分のテイストになっているかをチェックしたりすることもあります。

 

やりがい

月並みな言葉ですが、お客様に喜んでもらえることが一番のやりがいと感じます。

私は車種や車の部品にすごく詳しい訳でもないし、ただ車が好きなだけ、イラストはたまたま描けただけ。

それがたくさんの人にありがとうと言って喜んでもらえるもなんてこんな嬉しいことはないと思います。

 

【Q&A】medel designさんに聞いたデザイナーのあれこれ

※ご提供頂いた写真です。

 

質問①|デザイナーになるにはどうしたら良いですか?

私の場合はデザインの専門学校に通って、新卒で広告代理店にデザイナーとして就職しました。

 

専門学校や大学でデザインを学んだ後にデザイナーとして就職する場合もありますし、今は学校に通わず未経験のままフリーランスとしてデザインを仕事とする人も多いので、「これが近道だよ!」とか「これが正解だよ!」とは言えませんが、とりあえず自分の作品集(ポートフォリオ)を作れるくらい何かを作ることをオススメします。

 

就職の採用面接の場合、それを持って(URLを送って)面接に行くこともできるし、フリーランスとしてやっていく場合でも、『自分はこういうものをデザインできます』『こういうテイストで何かを作ることができます』とお客様にアピール出来るからです。

 


 

質問②|デザイナーとして大切なことはありますか?

自分の好きなことやもの、これ面白いな楽しいなといった感情を忘れないことだと思います。

デザイナーとして働いていると忙しすぎて終電、泊まり、休日出勤…となるともう頭の中は仕事、仕事、仕事で好きなものを考える余裕はないかもしれないけれど、仕事100%になってしまわないように、心に好きなもののスペースを作っておくことが大切だと思います。

偉そうなことは言えませんが、常にワクワクする気持ちや楽しむ気持ちを大切にできたらいいですよね。

 


 

質問③|採用面接で良く聞かれることは何ですか?

「旦那さんはこの仕事を理解してくれていますか?」ということは、どの会社も100%聞かれました。

帰る時間も不規則で会社に泊まることもあるため、家族の理解がないとなかなか続けられないということですね…。

幸い我が家は家族がとても協力的だったので続けることができましたが、新卒の頃はあまりにハードだったため両親がとても心配していたのを覚えています。

 


 

質問④|車のイラストは何を使って描いていますか?

Adobeの「Illustrator」というソフトを使って描いています。

ペンタブなどは使っておらず他の仕事と同じようにマウスでカチカチやってます。

 


 

質問⑤|どの車が一番好きですか?

日産の「PAO」です。

PAOはマニュアル車しかないと思い込んで、免許を取る時にわざわざマニュアルの免許を取ったくらい好きです。

あのコロンとした感じ、見た目、内装、全てが大好きです。

 


 

質問⑥|趣味や好きなことを仕事にすると嫌いになりませんか?ストレスが溜まった時はどう発散していますか?

よく聞かれますが、今まで一度も嫌いになったことはありません。

ストレスが溜まった時はゲーム実況者の三人称さんという方々の動画や雑談を見て笑いまくってストレス発散をしています。

仕事中も三人称さんの雑談か、録音したバナナマンのバナナムーンゴールドを聞いて楽しく仕事をしているので、会社勤めの頃と比べると今はほとんどストレスは溜まりません。あとは猫を撫で回してます。

※仕事中によく猫がデスクの上に乗ってきます。

 


 

質問⑦|今までの仕事で一番辛かったことは何ですか?

基本的に寝れば大体リセットされるのであんまり根に持ったりずっと引きずることはないのですが…

私は昔から自分の家が大好きで、学生時代の修学旅行中もどれだけ友達とワイワイやってても家に帰りたくて泣きそうになるくらいすぐホームシックになるようなタイプでした。

なので、毎日毎日遅くまで会社にいることがとても辛かったです。

大体終電まで仕事をして帰るのですが、日によっては仕事量が多すぎて泊まることもあるので、そうした時は夜の公園でホームシックのあまりひっそりと泣いていました。

なので、怒られたこととか失敗したことよりも何より「家に帰れないこと、拘束時間が長すぎること」が一番辛かったです。

 


 

質問⑧|車のイラストを描いて欲しい時は何を用意したらいいですか?

イラストにしたいお車の写真を1枚ご用意ください。

そのお写真をイラストにするので、タイヤの向きなどもご確認ください。

ご依頼方法は、ツイッターのDMで直接ご依頼いただいたり、ココナラを通してご依頼いただくことも可能です。

現在、専用のオンラインショップを準備しておりますので、Twitterをフォローしてくださればショップがオープンした際にすぐに分かります。

【medel designさんのHP/SNS】

公式サイト

Twitter

最後に

車のイラストを通して、こんなに車好きな方がいらっしゃったんだと改めて気づくことができました。

私自身も車に詳しいわけではなく、ただ好きなだけです。

パーツの名前とかも勉強しつつ、ここってこういうんだ、と少し知ってるだけ。

ですので、車が大好きでイベントにも参加してパーツの名前も全部言えちゃうようなすごい「好き」がなくても、例えば『苦楽を共にしてきた自分家の車が好き』とか『あの車、なんか可愛いから好き』とかそのくらいの好きくらいで全然いいので、ぜひお気軽にご依頼いただけたらと思っております!

 

太田(WEB担当)
太田(WEB担当)
medel designさん、貴重なお話をありがとうございました!

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