放置車両撤去の為、井口事務所が所有者を特定します【勝手に撤去すると損害賠償請求?】

投稿日:2023年10月26日 | 最終更新日:2024年3月8日 | Yuki Kobayashi

監修者 小宮 淳(行政書士|ITコーディネーター)

この記事では、自動車登録手続きを行う行政書士法人の登録実務担当者が、

・放置車両の対処をする際の注意点

・放置車両の所有者を特定する方法

・所有者特定後の動き

についてお伝え出来ればと思います。

単純な私有地だったり、駐車場を経営していると時々起こる問題がこの「放置車両」

仮に放置車両を見つけたとしても、自力で所有者や使用者を見つける事は容易ではないでしょう。

本記事では、こういったトラブルに巻き込まれてしまった際の対処法をしっかりと記載させていただければと思います。

すぐに放置車両を特定したい!というお客様はこちらからご依頼いただけますと幸いです。

LINEを利用した連絡は、下のQRコードをスキャンするかクリック後、当事務所のアカウントを追加してください。

ご依頼の連絡以外にも、進捗状況の確認やFAX送付等の伝言としても使えますので、是非ともご利用ください。

放置車両に警察は介入できない!?

実は、放置車両の対応を警察に依頼してもらおうと思っても、警察は公道上にある違法駐車など以外は対応出来ません。

これは、警察の民事不介入の原則が理由となっています。

警察法では、以下のように記載されています。

警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきであって、その責務の遂行に当っては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあってはならない

※盗難車を始めとして、対象の車に事件性がある場合は警察も介入する事があります。

つまり、上記の事を考えて警察に相談した方が良いけれども、基本的には放置車両問題は自力で解決しなければならない問題なのです。

この時、勝手に放置車両を撤去すると、車の所有者から損害賠償を請求される可能性があります。

こちらが迷惑しているのに!という思いもあるとは思いますが、必ず以下の手順を踏んで放置車両を対処する事としましょう。

所有者を調べる

放置車両に関しては、裁判を行わなくても所有者を割り出す事が可能です。

放置車両の問題に巻き込まれたら、まずは所有者を特定する行動から始めましょう。

普通車の場合は、運輸支局・陸運局で調べる事が可能です。

軽自動車に関しては、軽自動車協会で調べる事が可能です。

申請書に必要事項を記入して300円の登録印紙を貼付して運輸支局の登録窓口に身分証明を添えて提出します。

運輸支局は全国にありますが一番近いところを選んで申請しましょう。

管轄による縛りはないので最寄りの運輸支局で大丈夫です。

普通自動車の際、必要な書類

所有者を調べるには国土交通省の運輸支局へ現在登録事項等証明書という書類を請求します。

この現在登録事項等証明書には車の登録番号・車体番号などのデータと所有者・使用者が記載されています。

必要書類は以下のとおりです。

・第3号様式(ダウンロードはこちらからどうぞ)

・私有地放置車両関係位置図と放置車両の写真(ダウンロードはこちらからどうぞ)

・請求者の身分証明書

・放置車両の地図 (グーグルマップの写しなど)

・放置状況が分かる写真 ※車両の全景や駐車場の全景、駐車場の位置が分かるような全体写真

・放置車両のナンバーが分かる写真

軽自動車の際、必要な書類

軽自動車の場合、普通車よりも必要な書類は多くなります。

ここには車庫証明が必要であったり無かったり、財産とはみなされないなど様々な理由があるかも知れません。

必要書類は以下のとおりです。

・申請書(軽自動車検査ファイル照会願出書)

・駐車されている土地の登記事項証明書の写し(法務局取得の書類の認められます)

・土地の公図、住宅地図(グーグルマップの写しで良いか事前に問い合わせを行ってください)

・放置状況が分かる写真(車両の全景や駐車場の全景、駐車場の位置が分かるような全体写真出来れば期間が分かるように複数回)

・放置車両のナンバーが分かる写真

・放置車両の配置図など

・土地の所有者の委任状

特定後は内容証明を送る

特定後は内容証明郵便を送りましょう。

内容証明郵便とはいつ・誰が・誰に・どのような内容の手紙を出したのかということを、郵便局が証明してくれる郵便のことです。

これを使い放置車両の所有者に通知書を送り、撤去を要求します。

連絡がきて車両を取りにくることになったら、日付を確定させて放置車両を撤去してもらいましょう。

代わりに車を撤去してくれと無責任な事を言われる可能性もあります。

廃車手続きも可能ですが、かなりの費用がかかる事が考えられるので、必ず所有者または使用者に対応してもらってください。

また迷惑料や損害賠償といった形で、駐車料金を請求できる可能性もあります。

過去の訴訟事例では、その地域の駐車料金相場の2~3倍の支払請求が成立しています。

それでも撤去しなければ裁判へ

内容証明郵便による要求に応じてもらえない場合、放置車両の所有者が撤去を承諾したということを正式に裁判所に認めてもらう必要があります。

妨害排除請求訴訟と損害賠償訴訟を起こして、被告人欠席の状態で裁判をします。

判決が出たら、速やかに対応を行ってください。

所有者と連絡が取れないなどの場合は、車の所有権を土地所有者が取得したとして処分して問題ありません。

どちらの対応をするにしても、弁護士、司法書士に相談してください。

まとめ

・放置車両は勝手に自分で撤去してはいけない

・警察は民事不介入の為、事件性が無ければ動いてくれない

・放置車両を特定するには普通車の場合は陸運局または運輸支局、軽自動車の場合は軽自動車協会で申請を行う

・所有者が特定出来たら、内容証明郵便を送る

・内容証明郵便を送っても、対応されない場合は裁判を行う

当事務所では、内容証明郵便を送る所まで行政書士事務所として対応が可能です。

もし、放置車両にお困りの方がいましたら、是非とも下記問い合わせフォームや電話からご依頼いただけますと幸いです。

 

その他の手続きに関してはこちらからご確認ください!

 

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