引越しなどで住所が変わった際に必要となる車の手続き(変更登録)と言えば、
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の変更が挙げられます。
これらを個人で行うことは可能ですが、管轄警察署や運輸支局に出向き、書類に不備がないように準備して申請書を何枚も何枚も記入するなど…とにかく面倒な手続きです。
これらの煩雑な手続きを自動車登録ワンストップサービス(OSS)を利用することで、オンラインと郵送によって手続きを完結させられるようになりました。
その背景には、国の方で推し進める「行政手続きのデジタル化(DX化)」があり、自動車登録関連の申請手続きは特にそれが進んでいる分野となります。
その最たる例となるのが、今回お話しするOSS申請であったり、車検証の電子化です。
この記事では、そんなOSS申請における「住所変更時の車検証の受け取り、車庫証明やナンバープレートの変更方法」などについて解説します。
※車検証は、引っ越しから15日以内に変更手続が必要なので、ご注意ください。
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参考引越し後に車のナンバープレートをそのままにしてはダメな理由【罰則対象】 |
個人申請|OSSで車検証を郵送で受け取るための方法【3STEP】
早速、この記事の結論です。
個人でOSS申請をし、車検証を郵送で受け取るには上記の画像で示す3つの手順を行う必要がございます。
1. OSSで現在の申請状況を確認
現在の申請状況を確認できる「状況照会」ページで、現在の申請状況が「手続(交付)完了」となっていることを確認します。
ここまで進んでいなければ、勝手に郵送をしても受け付けてもらえませんのでご注意ください。
2. 管轄運輸支局へ書類を送付
1. 自動車検査証(車検証)の写し
2. 返送先の情報を記載したレターパック(レターパックプラス) → お届け先情報|郵便番号、住所、氏名、電話番号 |
郵送先
〒 – 該当運輸支局の住所 支局名
登録部門(OSS変更登録特例)行
3. レターパックで受け取り
書類に不備がなければ新車検証が郵送で手元に届きます。(約1週間ほど)
手続き方法|OSSで車検証発行までにやるべきこと
手続き方法は、OSSのポータルサイトから行います。
本記事では、申請者自身で申請されるケースでの解説となります。
申請区分は、「変更登録」を選びます。以下の手順は、その後のページからの説明となります。
手続き手順(申請内容の入力)
1. 申請条件及び申請書等
2. 自動車の用途や登録 3. 保管場所 4. 自動車税申告 5. 申請内容の確認 |
変更登録では、上記の5ステップを経て申請が完了となります。
これだけを見ると自動車登録に精通していないければ、心が折れそうになるかと思いますが…それだけ手間のかかる作業となります。
先ほどの項目で、車検証発行の手続きを行うためには、現在の申請状況が「手続(交付)完了」となっていることが条件と言いましたが、これらを完了させる必要があります。
ここで誤った入力をすると補正の必要が出てくるため、余計な手間が発生するので誤りがないようにしましょう。
個人でOSS申請を行う上で準備するもの
ネット上で完結できるのが大きなメリットであるOSSですが、事前に準備をしなくてはいけません。
それが以下のものです。
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となります。
これらを1回きりの申請のために準備するとなると、時間も費用もかかる為、コスパは非常に悪いです。
ただでさえ煩雑極まりない手続きに加え、新たに調達する機器の費用面を考えると、個人で申請するよりも代理人である行政書士へ依頼した方が安く済む場合もございます。
現在、全国の自動車登録業務を代行する行政書士事務所では、OSSに対応すべく急速に体制を整えています。
すぐに手続きしなくてはいけない状況であれば、お近くの行政書士事務所に問い合わせてみることをオススメします。
1. 必要な手続きを選択
□ 所有者氏名又は名称の変更 | |
□ 所有者住所の変更 | |
□ 使用の本拠の位置の変更 | |
□ 使用者氏名又は名称の変更 | |
□ 使用者住所の変更 |
今回、自身が申請する内容に当てはまるものを選択します。(複数の場合は、すべて選択)
選択肢の内訳
所有者氏名又は名称の変更 | 婚姻・商号変更等により所有者氏名又は名称が変更となる場合。 |
所有者住所の変更 | 転居・本社移転等により所有者住所が変更となる場合。 |
使用の本拠の位置の変更 | 使用者の人格が変更となる場合もしくは婚姻・商号変更等により使用者氏名又は名称が変更となる場合 |
使用者氏名又は名称の変更 | 使用者の人格が変更となる場合もしくは転居・本社移転等により使用者住所が変更となる場合。 |
使用者住所の変更 | 転居・本社移転等に伴い、使用の本拠の位置が変更となる場合。 |
これらの選択項目にチェックを入れると次ページへと進みます。
全ての手順を説明するとなると、とてもこの記事だけでは足りないのでほとんどを割愛させて頂きます。
2. 手続きの流れ
①必要書類などを準備
②OSSから申請 ③受付審査時に必要書類などを提出(添付) ④保管場所証明申請手数料を納付 ⑤保管場所審査状況を確認 ⑥保管場所標章交付手数料を納付 ⑦保管場所標章などの交付物を受け取る(警察署より) ⑧検査登録手数料を納付 ⑨検査登録審査状況を確認 ⑩自動車税審査状況を確認 ⑪車検証など交付物を受け取る(運輸支局より) |
OSSでは、これらの手続きを行う必要がございます。
特に面倒なのが、
- マイナーカードの読み込み、認証
- 保管場所(所在地・使用権原説明書面・配置図)の画像準備
- 税金
これらのフェーズです。
特にここで諦めてしまう方が多いのでご注意ください。
3. 車検証の郵送での受け取り方法
晴れてすべての手続きが完了となって、ようやく車検証の受取りとなります。
車検証などの受け取りは、運輸支局窓口と郵送で行うことができます。
受け取り方法の流れは、次のようになります。
①OSSで「郵送サービス」を指定
②返送先住所を記載したレターパック(レターパックプラス)と現在の車検証(コピー可)を該当運輸支局に送る |
※レターパックライトは不可となります
保管場所標章の受け取りも、同様の方法になることが大半ですが、念のために該当警察署に確認するようにしましょう。
また、登録手続を行政書士に依頼する場合などは、「車検証は運輸支局の窓口で受け取る」など少し手続きの流れが異なります。
煩雑なOSS申請が面倒な方はお近くの行政書士事務所に丸投げすることも出来るので、オススメです。
OSS登録におけるナンバープレートの変更も便利に
先ほども申し上げましたが、住所が変わり管轄運輸支局が変わった場合には、原則、ナンバープレートの変更が必要です(管轄運輸支局が変わらない場合には不要)。
その手続きの際は、運輸支局へと出向く必要がありました。
しかし、現在は特例措置として「OSSで自動車の変更登録」をした場合には、次回の車検時にナンバープレートの交換をすれば良いことになっており、OSS申請を行うメリットとなっています。
参考:国土交通省「引越時の車のナンバープレートの交換が次回車検時まで猶予可能に!」
まとめ
自動車手続はOSSでワンストップに行えるようになり、とても便利になりました。
とは言え、現在は行政手続のデジタル化が急速にすすんでいる過程であり、関係する法改正や手続き方法の変更ばかりで、かえって難しく感じてしまうこともあります。
申請などの際は、くれぐれも最新の手続き方法を確認するようにしましょう。
また、今後は「車検証の電子化」を筆頭に、様々な手続きが電子化していくと考えられます。
個人の場合は、メリットよりもデメリットの方が多く目立つのが現状の為、お近くの自動車手続専門の行政書士への依頼を検討してみましょう。
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