【行政書士による解説シリーズ】配偶者居住権とは何かを分かりやすく解説!

投稿日:2023年11月22日 | 最終更新日:2024年1月31日 | Yuki Kobayashi

監修者 小宮 淳(行政書士|ITコーディネーター)

この記事では、自動車登録手続きを行う行政書士法人の登録実務担当者が、

・配偶者居住権

について解説させていただきます。

配偶者居住権とは

「配偶者居住権」とは、亡くなった人の配偶者が、相続が始まるときに亡くなった人が所有していた建物に住んでいた場合に、一定の条件を満たすと、その建物を終身または一定期間、無償で使用および収益する権利が生じる制度です。

この権利は、相続法改正によって生まれたもので、具体的には平成30年法律第72号による改正が行われました。

なお、同時に導入された「配偶者短期居住権」についてもここで説明します。

導入経緯

1980年の民法改正以降、社会の高齢化が進み、相続時の相続人(特に配偶者)の年齢が以前よりも高くなっています。

このため、配偶者の生活保障の必要性が高まり、一方で子の生活保障の必要性は低下しているとの指摘がありました。

また、2013年に最高裁が非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする規定の一部が違憲と判断され、これに関連して法務省が法改正案を提出した際には、社会的影響や配偶者の保護に関する懸念が広がりました。

これらの懸念を受け、法務省は2014年に相続法制検討ワーキングチームを発足させ、2015年には法制審議会民法(相続関係)部会を設置して民法の改正について検討しました。

その結果、2018年に「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が成立し、この中で配偶者居住権が2020年4月1日に施行されました。

内容

配偶者居住権(1028条~1036条)

配偶者居住権は、相続人の配偶者が相続開始時に被相続人の所有する建物、または被相続人と配偶者が共有する建物に居住していた場合に発生します。

ただし、被相続人が他の人と建物を共有していた場合は対象外です。

配偶者は被相続人の遺言や遺産分割協議によって権利を取得でき、協議がまとまらない場合は家庭裁判所に申し立てることもできます。

この権利は原則として終身ですが、遺言や遺産分割協議、家庭裁判所の審判で期間を別途定めることも可能です。

遺産分割において配偶者が居住権を取得する場合、その権利の財産的価値の評価方法は法律で規定されていません。

配偶者居住権者は、建物を善良な管理者の注意をもって使用および収益することができますが、第三者への譲渡や所有者に無断で賃貸することはできません。

通常の使用費用は支払う必要があり、たとえば固定資産税の支払いに関連する費用も発生する可能性があります。所有者は配偶者居住権を登記させる義務があります。

​例

​ 相続人が配偶者と子1名で、被相続人の財産が居宅と預貯金のみの場合、法定相続分に基づく相続では配偶者と子がそれぞれ2,500万円相続することになります。

しかし、配偶者が今後も居住するためには預貯金が不足する問題がありました。配偶者居住権の導入により、配偶者は居宅に1,000万円の権利を持ち、預貯金も相続できるようになりました。

​配偶者短期居住権

配偶者短期居住権は、相続開始時に被相続人の所有する建物に無償で居住していた場合、遺産分割が行われるまでの一定期間、その建物を無償で使用できる権利です。

この権利は相続開始時から発生し、遺産分割が確定する日か相続開始から6か月後の遅い方まで続きます。

建物が遺言により他の第三者に贈られた場合や、配偶者が相続権を放棄した場合でも、権利の消滅までの6か月間は引き続き建物を使用できます。

 

その他の手続きや解説に関してはこちらからご確認ください!

 

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