この記事では、自動車登録手続きを専門で行う行政書士法人の登録実務担当者が、
自動車販売店が「車庫証明・自動車登録」を行う上で行政書士法違反に該当する事例 |
を紹介し、詳しく解説致します。
これを知らずに行ってしまっていたら、罰金に処されますのでご注意ください。
– この記事で分かること –
・自動車販売店が行政書士法違反となる2つの事例
・行政書士法の条文からみる行政書士の業務と代理権 ・自動車販売店が行政書士に手続きを依頼した方が良い3つの理由 |
自動車販売店が自動車登録業務で行政書士法違反となる2つの事例
①お客様から報酬をもらって登録書類の作成を行う
登録関係書類 | × |
車庫証明 | × |
書類作成費など名目は様々ですが、車を購入したお客様から「報酬」をもらって、登録関係書類や車庫証明の申請書類を作成してはいけません。
この場合は、「行政書士法違反」となり、罰金に処されます。
報酬をもらわずに無料で行うのであれば、これに該当致しません。
②お客様から報酬をもらって行政書士に代行しない
この場合も車を購入したお客様から「報酬」をもらうまでは一緒ですが、それが「行政書士依頼料」など依頼を代行する旨が書かれているにも関わらず、実際には代行していないケースとなります。
この場合は、「詐欺行為」に当たり、刑事罰の対象となります。
また、行政書士への依頼料金のほかに車庫証明の費用や登録に関する諸費用を請求している場合も違反に該当する可能性が高いです。
罰則規定
行政書士法19条に違反し「一年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられます。
また、違反している場合は、お客様が支払った費用を返金しなければならない義務があります。
これら2つの事例が頻出ケースとして、業界内でも問題となっています。
記事後半では、「自動車販売店が行政書士に手続きを依頼した方が良い3つの理由」も解説しているので、最後までご覧ください。
行政書士法の条文からみる行政書士の業務と代理権
「権利義務・事実証明に関する書類の作成」(第1条の21項)
「官公署に提出及び意見陳述の手続において代理すること」(第1条の31号) 「契約その他に関する書類を代理人として作成すること」(第1条の32号) 「上記についての相談に応じること」(第1条の33号) |
行政書士が行える業務は、上記のような条文が「行政書士法」という法律に明記されています。
そのため、行政書士側もそこから逸脱する行為を行うことは出来ません。
主に自動車登録に関する業務については、行政書士法施行規則第20条で定められており、例外的に禁止されていない業務である「行政書士法第19条第1項の但し書き」の内容が書かれています。
このように自動車登録の代行手続きをする行政書士も法律に違反しないようにしなければなりません。
私たち井口事務所もこれらを遵守すべく日々業務に励んでおります。
自動車販売店が行政書士に自動車登録手続きを依頼した方が良い3つの理由
さきほども触れましたが、自動車販売店がお客様から「報酬をもらわずに手続きを行う」ことに関しては違反となりません。
しかし、それでは販売店側としても仕事が増えるだけで利益が上がることはありません。
それどころか警察署や支局等に行く手間が増えるので、自ら行うメリットを見出すことは難しいと言えます。
① お客様としても費用がかかることは承知している
自動車を購入するユーザーは、何も車両本体価格だけで車が購入できるとは最初から思っておりません。
今の時代は、見積書の項目をネットで検索すれば、その費用が正当なものかどうかがある程度判断できることもあり、登録に関する諸費用がかかることは説明をすれば納得してもらえます。
② 営業活動に注力できる
「車を売ってナンボ」と言える自動車販売店にとって、利益に繋がらない業務はなるべく避けたいのが本音かと思います。
登録書類を作成したり、支局などに出向いて申請を行うだけでもかなりの時間をロスします。
また、1件だけならまだしも数件~数十件に及ぶ場合は、新たに人を雇用しなくてはいけない状況にも発展しかねません。
売上を少しでも上げるというミッションを達成していくうえでも、営業活動に注力できる環境を整えた方が得策と言えます。
③ 申請書類のミスや必要書類の不備が防げる
自動車登録で一番厄介なところは、手続きの煩雑さと言えます。
新車・中古車で必要書類が違うのはもちろん、所有者名義がローン会社であったり、法人名義や親名義の場合があり、使用者名義と異なる場合はそれぞれに異なる書類を集めなくてはいけません。
このような組み合わせだけでも、幾多のパターンが存在します。
また、それに加えて「印鑑は実印なのか、委任状にハンコは押すのか」など、申請書類も原則・例外パターンがあるのですべてを把握するのはかなり困難と言えます。
その結果、登録時の不備・不足に繋がり、再度お客様に書類を準備してもらうなどの手間が発生します。
これらを考慮すると、自動車販売店としても自ら登録業務を行うメリットを考える方が難しいと言えます。
むしろ、登録に関する業務にあてる人件費分がマイナスになってしまいます。
以下の記事では、実際に中古車販売店(株式会社アールレジェンド様)を営む経営者に「行政書士に依頼するメリット/デメリット」をお聞きしましたので、是非とも参考にしてみてください。
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参考【インタビュー】中古車販売店の経営者が語る行政書士に代書を依頼するメリット・デメリット |
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